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新薬が世に出るには治験が不可欠

新型コロナウイルスが世間を騒がせる中、注目を集めるようになったのがワクチンや治療薬などにかかる開発プロセスです。

ワクチンができるのは数か月後である、治療薬は数年後の完成を目指している、などといったニュースが報じられるたび、「なぜもっと早くできないのか」という声が上がりますが、実は医薬品の開発には決められた手順があり、それを厳守することが求められています。試験管レベルでの小規模な実験から動物実験などを経て、最終的に治験と呼ばれる臨床試験を行うことで、長い時間をかけた後に初めて製品を販売することができます。

治験とは、開発中の医薬品をヒトに対して投与し、効能や安全性を調べることをいいます。対象となるのは、公募された被験者です。短い場合は数日から数週間程度で終わりますが、薬の種類や対象となる疾患の性質によっては数か月にわたることもあります。治験によって得られたデータは、国が医療機関での使用や店頭での販売を正式に承認する際の重要な参考資料となります。

未知の感染症などが蔓延した場合、ワクチンや治療薬を一刻も早く利用できるようにしてほしいと願うのはごく自然なことです。ただ、多くの薬には副作用のリスクがあり、使い方を誤ると却って健康を害してしまうおそれもあります。こうしたことから、新薬を世に出す際はその安全性や正しい用法・用量を十分に検証しなくてはなりません。治験は、そのために欠かすことのできないプロセスだと言うことができます。

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